テックマン大好き社長のこだわり解説 第2弾

テックマンロボット TMSシリーズの

コントローラーを比較

標準コントローラー・TMS-M・Nanoバージョンの違いをわかりやすく解説

テックマンロボットのTMSシリーズは、ロボットアーム本体だけでなく、用途や設置条件に応じて複数のコントローラーを選択できます。 ロボットを導入する際は、可搬重量やリーチだけでなく、コントローラーのサイズ、電源仕様、設置方向、周辺機器との接続、メンテナンス性も重要なポイントです。 プレミアエンジニアリングでは、標準的なAC電源タイプのTMS標準コントローラー、DC電源タイプのTMS-M、省スペース化に対応するNanoバージョンまで、設備条件に合わせたコントローラー構成をご提案しています。 本ページでは、それぞれの違いを写真や図を交えてわかりやすくご紹介します。

TMSシリーズのコントローラーは何が違う?

TMSシリーズのコントローラーは、主に以下のような観点で選定します。

確認ポイント 内容
電源仕様AC電源か、DC電源か
設置スペースコントローラーを置く場所に余裕があるか
保護性能粉じんや水滴への配慮が必要か
拡張性GPU増設や通信オプションを使用するか
メンテナンス性フィルター点検や内部確認のしやすさ
装置組み込み性制御盤や装置内に組み込みたいか

標準的な構成で扱いやすいもの、省スペースに向いたもの、DC電源設備に合わせやすいものなど、コントローラーごとに向いている使い方が異なります。

コントローラー比較表

TMS標準コントローラー

標準ACタイプ。縦向き設置時にIP54相当。保護性と拡張性を重視する場合におすすめ。

TMS-M

DC電源タイプ。標準コントローラーと同等のインターフェースを備え、GPU増設にも対応。

Nanoバージョン

省スペースタイプ。AC/DCを選択可能。付属電源は別置き可能で、GPU増設は非対応。

項目 TMS標準コントローラー TMS-M Nano AC Nano DC
型式 TMS TMS-M TMS-N TMS-NM
主な位置づけ 標準ACタイプ DC電源タイプ 小型ACタイプ 小型DCタイプ
外形寸法 468±7 × 448±5 × 231±5 mm 395.2 × 285.4 × 195.5 mm 309.2 × 243.2 × 120.5 mm(本体)
359.0 × 281.1 × 156.5 mm(付属品含む最大寸法)
付属電源は別置き可能:295.0 × 41.0 × 127.0 mm
ロボット接続コネクタ中継式
309.2 × 243.2 × 120.5 mm(本体)
359.0 × 281.1 × 156.5 mm(付属品含む最大寸法)
付属電源は別置き可能:295.0 × 41.0 × 127.0 mm
ロボット接続コネクタ中継式
IP等級 IP54相当 ※縦向き設置時 なし なし なし
接続端子インターフェース 共通 共通 共通 共通
通信インターフェース 共通 共通 共通 共通
通信IFオプション 共通(拡張カード・使用デバイスにより対応) 共通(拡張カード・使用デバイスにより対応) 共通(拡張カード・使用デバイスにより対応) 共通(拡張カード・使用デバイスにより対応)
GPU増設 対応 対応 非対応 非対応
向いている用途 標準的な自動化設備 DC電源設備、組み込み構成 省スペース設備 DC電源の省スペース設備

※TM25SおよびTM30S用コントローラーはサイズが異なります。詳しくはお問い合わせください。

※SEMIバージョンについては本ページでは詳しい説明を省略しています。仕様や適用条件については個別にお問い合わせください。

各コントローラー共通のインターフェース

TMS標準コントローラー、TMS-M、Nano AC、Nano DCは、基本的な接続端子インターフェースと通信インターフェースを共通して備えています。ロボット本体の選定だけでなく、外部機器、上位システム、センサー、周辺装置との接続を検討する際にも確認しておきたいポイントです。

項目 内容
接続端子インターフェース DI/DO 各16点、AI/AO 各2点、DC24V/GND、安全IO、外部起動2点
通信インターフェース COM×2、HDMI×1、LAN×3、USB2.0×2、USB3.0×4、EtherCAT×1
通信IFオプション PROFINET、EtherNet/IP、CC-Linkは拡張カードにより対応。EtherCATは使用デバイスにより構成が異なります。

通信IFオプションは、使用する拡張カードや接続デバイスによって構成が変わります。設備側のネットワーク仕様や使用する周辺機器に合わせて、事前に確認することをおすすめします。プレミアエンジニアリングまでお気軽にお問い合わせください。

TMS標準コントローラー

標準的な設備導入に適したAC電源タイプ

TMS標準コントローラーは、テックマンロボットTMSシリーズで標準的に使用されるAC電源タイプのコントローラーです。

筐体に収められた構造で、取り扱いやすく、一般的な自動化設備への導入に適しています。制御機器としての保護性やメンテナンス性を重視したい場合に選びやすいコントローラーです。

大きな特長のひとつが、IP54相当の保護性能です。粉じんや水滴の影響を受けにくい構造のため、製造現場で使用しやすい構成です。

ただし、IP54の保護性能が有効となるのは、コントローラーを縦向きで設置した場合です。横向きや逆さ向きで使用すること自体は可能ですが、その場合はIP54相当の保護性能は保証されません。設置環境に粉じん、水分、油分などがある場合は、設置方向や周辺環境を含めた確認が重要です。

また、側面には冷却用の吸気口とフィルターがあります。フィルターが埃、粉じん、油分、ミストなどで目詰まりすると、内部の冷却効率が低下し、基板や内部機器の故障原因となる可能性があります。安定して長く使用するために、吸気フィルターは定期的に点検し、汚れや詰まりがある場合は交換してください。

TMS標準コントローラーが向いているケース

向いているケース 理由
標準的なロボット設備に導入したいAC電源タイプで扱いやすい
保護性能を重視したい縦向き設置時にIP54相当
コントローラーを独立して設置したい筐体構造で扱いやすい
GPU増設を検討したいGPU増設に対応
メンテナンスしながら長く使いたいフィルター交換などの保守が可能

TMS-M

DC電源設備や装置組み込みを意識したコントローラー

TMS-Mは、DC電源タイプのコントローラーです。標準コントローラーとは異なる筐体構成で、設備側の電源仕様や設置レイアウトに合わせて検討しやすいモデルです。

接続端子や通信インターフェースはTMS標準コントローラーと同等の構成を持ち、DI/DO、AI/AO、安全IO、各種通信ポートを使用できます。

また、GPU増設にも対応しているため、画像処理やAI処理を組み合わせた構成を検討する場合にも選択肢になります。

TMS標準コントローラーが「保護性を備えた標準タイプ」であるのに対し、TMS-Mは「DC電源設備や装置レイアウトに合わせやすいタイプ」として検討しやすいコントローラーです。

TMS-Mが向いているケース

向いているケース 理由
DC電源設備で使用したいDC電源タイプとして構成しやすい
制御機器の配置を柔軟に検討したい筐体形状が標準タイプと異なる
装置組み込みを意識したいレイアウト設計時に比較しやすい
GPU増設を検討したいGPU増設に対応
標準コントローラー以外も比較したいAC/DCの違いを含めて選定できる

※写真はPROFINET拡張カード(オプション)がついています。

Nanoバージョン

省スペース設計に適した新しい小型コントローラー

Nanoバージョンは、TMSシリーズのコントローラーの中でも、省スペース化を意識した新しいバリエーションです。

Nano ACはTMS-N、Nano DCはTMS-NMとして展開され、AC電源・DC電源それぞれの設備条件に合わせて選択できます。

本体サイズは、TMS標準コントローラーやTMS-Mと比べてコンパクトです。装置内スペースが限られる場合や、制御機器をできるだけ小さくまとめたい場合に検討しやすいコントローラーです。

Nanoバージョンは、付属電源を別置きできる構成で、ロボット接続コネクタは中継式となります。装置設計時に、コントローラー本体と電源ユニットの配置を分けて検討できる点も特長です。

一方で、GPU増設には対応していません。GPU増設が必要な構成では、TMS標準コントローラーまたはTMS-Mを検討する必要があります。

Nanoバージョンが向いているケース

向いているケース 理由
省スペース化を重視したい本体サイズがコンパクト
装置内に組み込みたい小型筐体でレイアウトしやすい
AC/DCを選びたいNano AC / Nano DCを選択可能
電源ユニットを別置きしたい付属電源を別置きできる
コントローラーまわりを小さくまとめたい小型装置や省スペースセルに向く

Nanoバージョン検討時の注意点

Nanoバージョンは省スペース化に適したコントローラーですが、GPU増設には対応していません。画像処理やAI処理でGPU増設を検討する場合は、TMS標準コントローラーまたはTMS-Mを含めて構成を確認する必要があります。

Nanoバージョンは本体がコンパクトですが、付属電源を使用するため、実際の設置検討では本体寸法だけでなく電源ユニットの配置スペースも確認してください。

どのコントローラーを選ぶべきか

標準的な設備ならTMS標準コントローラー

一般的な自動化設備に導入する場合や、IP54相当の保護性能を活かしたい場合は、TMS標準コントローラーが選びやすい構成です。特に、縦向きに設置できる環境で、コントローラーを独立して配置できる場合に適しています。

DC電源設備ならTMS-M

DC電源で設備を構成したい場合や、装置側の設計に合わせてコントローラーを組み込みたい場合は、TMS-Mが候補になります。TMS標準コントローラーと同等の接続端子や通信インターフェースを持ちながら、DC電源タイプとして構成できる点が特長です。

省スペース化を重視するならNanoバージョン

制御盤まわりや装置内のスペースが限られている場合は、Nanoバージョンが有力な選択肢です。本体がコンパクトなため、小型装置や省スペースセルへの組み込みに向いています。ただし、GPU増設が必要な場合は、TMS標準コントローラーまたはTMS-Mを検討してください。

選定早見表

条件 おすすめコントローラー
標準的なロボット設備に導入したいTMS標準コントローラー
IP54相当の保護性能を活かしたいTMS標準コントローラー ※縦向き設置時
DC電源設備で使用したいTMS-M または Nano DC
GPU増設を検討したいTMS標準コントローラーまたはTMS-M
省スペース化したいNano AC または Nano DC
装置内に小さく組み込みたいNanoバージョン
電源ユニットを別置きしたいNanoバージョン
SEMI仕様を検討したい個別お問い合わせ

設置方向とメンテナンスの注意点

TMS標準コントローラーのIP54について

TMS標準コントローラーはIP54相当の保護性能を備えていますが、その保護性能が有効となるのは縦向き設置時です。

横向きや逆さ向きでも使用は可能ですが、その場合はIP54相当の保護性能は保証されません。粉じん、水分、油分、ミストなどがある環境で使用する場合は、設置方向に注意が必要です。

吸気フィルターの点検・交換について

TMS標準コントローラーの側面には冷却用の吸気フィルターがあります。

このフィルターが埃や油分で目詰まりすると、コントローラー内部の冷却効率が低下し、基板や内部機器の故障原因となる可能性があります。特に、金属粉、切削粉、油煙、粉体、紙粉などが発生する環境では、定期的な点検と交換をおすすめします。

SEMIバージョンについて

TMSシリーズにはSEMIバージョンもありますが、本ページでは標準タイプ、TMS-M、Nanoバージョンを中心に紹介しています。

SEMIバージョンは適用条件や仕様確認が必要となるため、詳しくは個別にご案内いたします。SEMI仕様をご検討の場合は、お問い合わせください。

まとめ

テックマンロボットTMSシリーズのコントローラーは、用途や設置条件に応じて選択できます。

標準的な設備導入には、IP54相当の保護性能を備えたTMS標準コントローラー。DC電源設備や装置レイアウトに合わせる場合は、TMS-M。省スペース化や装置内組み込みを重視する場合は、Nanoバージョンが候補になります。

コントローラー選定は、ロボット本体の型式だけでなく、設置方向、周辺機器、通信仕様、メンテナンス性、制御盤スペースまで含めて検討することが重要です。

プレミアエンジニアリングでは、テックマンロボットの機種選定から、コントローラー構成、設置レイアウト、導入後のサポートまで一貫して対応します。

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